月間200万人が利用するビジネスSNS「Wantedly」。給与や待遇などの採用条件ではなく、やりがいや環境でユーザーと企業をマッチングする採用広報ツールです。募集やフィード、ダイレクトスカウト機能など、様々な用途で使えるWantedlyですが、今回はダイレクトスカウト機能について解説していきます。
目次
ダイレクトスカウト機能とは?
Wantedlyのデータベースに登録されている候補者を自由に検索し、企業のニーズにあった候補者へ直接メッセージを送ることができるサービスです。
「 学歴、職歴、地域、年齢、職種、自由キーワード」等で検索をできるほか、アクティブ度が高い候補者を中心に選出しています。また、プラン別に閲覧できるコンテンツも変わってくるため、プラン選びには注意が必要です。
ダイレクトスカウトが利用できるプランとは?
ダイレクトスカウトが利用できるプランは3つあります。
・ベーシックプラン
・プラスプラン
・プレミアムプラン です。
プラン毎に利用できる検索軸や優先表示できるかどうかなどが変わってきます。
ベーシックプランでは、
年齢、職種、地域、プロフィールの項目、おすすめ機能、フリーワードなどが利用できます。
プラスプランでは、
追加でアクティブ度、新卒フィルターを設定することができ、表示人数も増えます。
プレミアムプランでは、
上記の検索条件に加え、ポートフォリオなどのプロフィールの詳細を閲覧することができ、さらには「転職意欲が高いか」「積極的に返信するか」「他社からスカウトなどがいっているかどうか」などのフィルタリングをすることができます。
ベーシックプランと比べると倍近くの人数を表示することができるため、採用を加速していきたい企業の方は、圧倒的にプレミアムプランがおすすめです。
また、何故このように表示人数が増えるかというと、Wantedlyにはデフォルトでスカウト受信数の上限が5通までと設定されている場合が多く、その人たちが既に5通受け取っていた場合でもスカウトを送信することができるためです。
ダイレクトスカウト機能を使うメリット
Wantedlyのダイレクトスカウト機能を使うと、大きく3つのメリットがあります。
①履歴書よりも候補者のことを知れる
Wantedlyユーザーのプロフィールには、職歴や学歴以外にも、携わってきたプロジェクトやポートフォリオ、活動内容、この先やってみたいことを知ることができます。そのため履歴書では読み取れない「候補者の思い」や「今後成し遂げたいこと」が会社の方針とあっているのか、候補者が入社した後もメリットがあるのか、知ることができ、スキルだけでは図り知れない情報を得ることができます。
また、FacebookやTwitterなど、SNSでの活動内容も見ることができ、多角的に候補者のことを知ることができます。
②会社のカルチャーを共有しやすい
一般的な転職サイトなどでは、募集要項以外の情報を伝えることは難しいです。
しかし、 Wantedlyでは会社ページやフィード記事で会社の雰囲気が伝わる記事を書いておくことで、スカウトを受け取った候補者も会社のことを気軽に知ることができます。また、スカウト本文に読んで欲しい記事などを添付しておくことも可能です。
③会社にファンがつく
Wantedlyでは、スカウトや応募があり採用に繋がらなくとも、会社が更新する情報には触れることができるため、無意識的にあなたの会社のことを知ることができ、自然と応援してくれるようになります。また、他の募集職種の記事を見ておくことで、候補者はその会社の全体像を理解することができ、「話を聞いてみたい」を押してもらえる可能性が高くなります。
④会社の知名度以外で勝負ができる
Wantedlyユーザーには、会社の知名度よりも「カルチャーマッチ」や「やりがい」を重視する傾向があります。そのため他の転職サイトでは返信率があまり良くなかったり、カルチャーマッチした人材にアプローチができなかった場合でも、フィードや募集記事を読み共感し応募してもらうことが可能になります。
スカウトする際に気をつけておくべきこと
Wantedlyを運用するにあたり、注意するポイントがあります。
①一人の担当者がスカウトを送る場合
②複数のメンバーでスカウトを送る場合
③スカウト送信者と面接者が違う場合
こちら3つのポイント別でみていきましょう。
①一人の担当者がスカウトを送る場合
社内の担当者一人がWantedlyスカウトを使う場合、スカウトの軸がブレにくい、PDCAを回しやすいというメリットの他、一人で回すには工数と負担が大きくなってしまいます。
②複数のメンバーでスカウトを送る場合
この場合、スカウト対象者の軸がずれてしまうことがあります。そのため、
・採用のペルソナのすり合わせを行う
・「気になるリスト」を活用する
・現場のメンバーに送ってもらう
ことが一貫した人材を採用するポイントとなります。
ペルソナのすり合わせは必要最低限ですが、「保存リスト」を活用することで、実際にどのような人が採用対象となるのかが判断できたり、またリストに追加しておくことで、他のメンバーに候補者に合わせたスカウト文を送ってもらうことが可能となります。
また、現場のメンバーに送ってもらうことで、実際に採用する側としての責任感が芽生え、会社へのコミットメント向上も期待することができます。
③スカウト送信者と面接者が違う場合
・採用ペルソナのすり合わせを行う
・カジュアル面談の目的を説明する
・カジュアル面談において何を判断するべきかを明確にしておく
ことが重要となります。
上記が正確に共有出来ていないと、採用に至らなかった場合、何故採用に至らないのか、選考が進まないのかなどの検証が出来なくなってしまいます。
また、面談にきた候補者が、「メッセージではこの点を評価してくれていたのに、面談では評価していない様子だった」と感じると、認識の齟齬を感じ会社自体のイメージも良くなくなってしまう可能性があります。
返信が来るスカウトの活用方法
スカウトの文面自体は、正攻法がなく企業やスカウト対象者の職種により様々です。これは、運用を始めてからひたすらABテストを繰り返し自社にあった文面を探しましょう。
また、ダイレクトスカウトの平均返信率は20%とありますが、それはコツを掴んできた頃に獲得できる返信率である場合が多いです。スカウトを活用し早く結果を得るために、気をつけておくポイントをご紹介します。
①どのような候補者にメッセージを送るべきか
どんなにスキルがマッチしていても、どれだけスカウトを送っても、候補者に転職意向がなかったり、Wantedlyのメッセージを見ていなければ返信も応募もありません。
ログイン履歴、更新履歴を確認し、アクティブなユーザーへアプローチしましょう。
②返信したくなるスカウト文面とは
あなたの企業が求めている人材は、他の企業からもメッセージが届いている可能性が高いです。送信するスカウト文面は地道にABテストを繰り返しましょう。
以下のポイントを重視してみましょう。
・興味を引くタイトル
・個人に合わせた本文
・返信のしやすいメッセージ
メッセージを受信した際、一番に目に付くのはスカウトのタイトルです。
しかし、実はWantedlyのメッセージにはタイトルがつきません。会社名と本文1行目、添付した募集記事のタイトルが表示されます。可能であれば、スカウトしたい候補者が気になるであろうタイトルの募集文を添付しましょう。
また、メッセージをみてもらう際に、誰にでも送れる定型文であると感じたり、自社紹介ばかりだと興味を持ってもらうことは難しいでしょう。例えば、候補者の経験であったり、価値観、今後成し遂げたいことに言及し、何故誘ったかが明確であり、ちゃんと自分を見てくれていると感じてもらうことで、本文も読み進めてもらいやすくなります。
また、個人的に一番大切なポイントは、「スカウト受信者の次のアクションを提示してあげる」ということです。返信をください、というだけでは不十分で、例えば、面談可能な日程を先に提示することで、その候補日を返信してもらう、「一度オフィスに遊びに来ませんか?」など、カジュアルな面談をアピールすることが大切です。
他にも、
・どの送信者が返信率が高いか(採用担当者なのか、経営者なのか)
・スマホを開く時間帯を想定してメッセージを送っているか
・文面中にWantedlyフィードや会社ブログのリンクを貼りコンバージョンを高めているか
・長文すぎないか、短文すぎないか
などを目処にABテストを繰り返して見ましょう。
③すぐに返信することを心がける
最後に、Wantedlyで連絡が来た際はすぐに返信することを心がけましょう!WantedlyユーザーはSNS感覚でアプリを使っている場合が多く、メールの感覚で返信をしていると、他の企業に先を越されてしまう可能性があります。また、様々な活動をしており忙しい人も多いため、早めの返信はとても大事なポイントです。
さいごに
今回はWantedlyのダイレクトスカウト機能の活用方法をご紹介しました。スカウト機能をうまく活用して採用を加速していきましょう!