タレントプールという言葉を知っていても、実際にどの様に採用活動に生かしていけば良いのかわからないといった声をよく聞きます。実際に運用してみると、タレントプールに人材データがたまらなかったり、採用に結びつけることができなかったり、様々な課題があります。本記事では、タレントプールを活用した採用手順を解説していきます。

STEP1採用ターゲットの明確化

まず、自社で採用したい人物像を明確にしましょう。

タレントプールは将来的に自社の採用候補者となり得る人材のデータベースをためていくことが大切です。

闇雲に誰でも人材をプールしていくと後から管理が大変になります。

ですので、まずはじめに自社で採用したい人物像を明確にする必要があります。

人物像を定める際は、業務上必要なスキルセットだけでなく、自社の社風にマッチする性格も明確にしましょう。

 

STEP2担当者を決める

タレントプールを用いた採用はプールする人材集めや、データの管理、プールした人材への定期的なコミュニケーションなど、根気強い運営が必要となります。

決して片手間でできるものではないので、しっかりと担当者を決めましょう。

担当者の作業一覧

  • タレントプールへの集客の導線先との連携
  • タレントプールの情報の更新
  • プールした人材への一対一でのコミュニケーション
  • プールした人材への一対多での広報活動
  • meet-upイベントの企画、実践
  • プールした人材の中から、特に採用したいホットリストの作成
  • ホットリスト人材に対する、リクルーティング活動

STEP3プールする人材の集まる先のツール選定

タレントプールを活用した採用活動において利用するツールにはその目的別に2種類あります。

1つ目はデータベースを管理することを目的としたツールです。

2つ目はプールした人材とコミュニケーションをとることを目的としたツールです。

この両方の機能を兼ね備えたツールもありますが、採用ターゲットの特性に合わせて使い分けをおすすめします。特にコミュニケーションを目的としたツールは、採用ターゲットが普段から活用しているツールを利用した方が、相手に負荷が掛からないので、相手目線でツール選びを行いましょう。

 

データベースを管理することを目的としたツール

①エクセル

データ管理の王道といえばエクセルですよね。無料で使えることやエクセルの利用に慣れていれば管理は楽ということがメリットとして挙げられます。

②LinkedIn

こちらは海外でタレントプールを導入している企業が多く使っています。

人材のデータを管理するだけでなく、LinkedIn経由でコミュニケーションをとることも可能なので一見万能ですが、LinkedInの日本のユーザー数はそこまで多いわけではないのでそこが難点です。

③Wantedly

Wantedlyで採用活動をされている方には必見です。Wantedlyの候補者ページではコメントを追加する機能やラベルを貼る機能があり、これらを活用して候補者の情報をアップデートしていくことが可能です。Wantedly以外から流入した候補者も自社のWantedlyページにエントリーしてもらうことでプールすることができます。一方でこういった機能は有料であることが難点です。

④タレントプール専用の有料サービス

機能としては申し分ないです。タレントプールと連携した採用ページを作る機能や候補者に対して一斉メールを送る機能、リファラル採用に結びつきやすくなるような招待メール機能、候補ランクの数値化などタレントプールを活用して採用を行う上で便利な昨日が充実しております。タレントプール採用を本気で進めていくのであれば多いに役に立ちます。

 

プールした人材とコミュニケーションをとることを目的としたツール

①Facebookグループページ

こちらは無料で使えて、機能も多彩なのでおすすめです。メッセンジャーのグループと掛け合わせて活用すれば、個人でのやりとりも可能になります。Facebookの国内ユーザー数は減少傾向にありますが、それでも活用している人は多くいるので、気軽に始めるのであればおすすめです。

②Slack

最近国内ユーザー数も増加傾向にあるSlack。特にIT系での活用が多く見られるので、ITエンジニアを採用ターゲットとして定めている場合はおすすめです。Facebookと同様に多彩な機能があり個人でのやりとりも可能です。また、グループ内での発言数の多いユーザーを特定することも可能なので、その分析結果から見込みの高いホットリストを形成することも可能です。

③LINEオープンチャット

国内コミュニケーションツールとしてはNo.1のシェアを誇るLINEのグループ機能です。通常のLINEのグループ機能とは異なり、匿名で参加できることやグループ間で友達登録などはできない点が特徴であり、プライベート使用の多いLINEであっても抵抗感なく登録することが可能です。若者世代を採用ターゲットとしている場合はおすすめです。

④タレントプール専用の有料サービス

これらのサービスは、管理がめんから候補者とコンタクトをとることが可能です。またメールと連動させて一括管理することも可能となっております。一方で、候補者側からすると、こういったサービス特有のチャット機能は使用頻度が低くなってしまうので、状況に応じて使い分けを考えた方が良いでしょう。

 

STEP4収集・管理するべき情報の設定

タレントプールでは採用候補者の情報を収集、分析、更新しながら自社にあった人材にタイミングよくアプローチしていくことを目的としています。

その際にどのような情報を集めればいいのかをまとめました。

  • 基本情報(名前・生年月日・性別・出身・経歴など)
  • 現在の職場について(社名・勤務地・業界・業種・職種)
  • スキル(語学やプログラミング、デザイン、エクセルなど)
  • 最初に接点を持った場所
  • 当時採用に至らなかった理由
  • 当時の希望キャリア
  • 最新の希望キャリア
  • その人のキャリア観(この先どのようなキャリア設計を考えているのか)
  • 会社選びで重視すること
  • 性格

これらの情報は常に更新していき、プールした人材が自社に適しているか、転職しそうなタイミングにあるかなどを察知していきましょう。

STEP5タレントプールへの集客方法

タレントプールへプールする人材の集客方法について解説します。

基本的にタレントプールへ集客する人材というのは、自社の採用ターゲットに当てはまっているのであれば、媒体に関わらず、接点を持つことができる全ての場所が集客元となります。本記事では、どの企業でも基本的に再現性のある集客元をご紹介しますが、それ以外に自社特有の集客元がある場合はぜひ活用していきましょう。

①もう既に活用している採用サービス(求人広告や人材紹介など)

現在ほとんどの企業が採用活動で利用していると言われる求人広告や人材紹介会社など既存の採用活動から接点を持った人材をプールします。

採用、不採用に関わらず面談時にタレントプールに登録してもらう設計を組みましょう。

②SNS

SNSの企業アカウントに自社のタレントプールへ登録するリンクなどを貼ることで、集客を行います。海外ではFacebookアカウントでファンページを作ったりして集客します。このようなSNSによる集客のポイントは自社のネームバリューが高いか、そうでなければ積極的な運用を行っている場合のみでしか流入はないので、SNS運用の戦略はしっかり立てましょう。

③イベント

最近、日本でもmeet-upと呼ばれるイベントや勉強会などが各業界、職種、企業ごとに頻繁に開かれるようになりました。こういったイベントで出会った繋がりをプールできることがタレントプールの醍醐味にもなります。通常イベントで出会った中だと、直接採用に結び付けていくにはそれなりの口説きが必要ですが、タレントプールという直接的に採用職がそこまで出ない、いわばクッションのような役目があることでプールすることが可能です。

④ホームページに設置

こちらは自社のホームページに「タレントプールへ登録ボタン」を設置する方法です。ある程度自社のホームページへのアクセス数がある場合に有効です。海外の大手企業や人気スタートアップ企業が活用している手段でもあります。

⑤リファラル採用との兼ね合わせ

既存従業員から彼らの知人を紹介してもらい、採用につなげるリファラル採用ですが、この紹介先をタレントプールにする手段があります。

将来的に採用できるかもしれないが、現時点ではまだ見込みが薄いような人材に対して、まずはタレントプールに登録してもらい、定期的なコミュニケーションを通して自社への入社欲求を形成していくことが可能です。

⑥オウンドメディア

もし自社で運用しているオウンドメディアがある場合はタレントプールへの登録の導線を作ることは有効です。オウンドメディアの場合はホームページ以上にPV数を狙っている場合が多く、ただ採用ターゲットを集めているわけではないので、タレントプールといった少し採用からは遠い導線があると自然になります。

 

STEP6定期的なコミュニケーションについて

定期的なコミュニケーションについて3つの場合に分けて説明します。

①一対多のコミュニケーション

こちらはプールしている人材全員に対して企業のメッセージを発信していく場合です。目的としては、企業の魅力や勢いなどをアピールすることで入社欲求を高めていくことが挙げられます。いわば採用広報的な動きになり、ターゲットがつい見てしまいたくなるようなコンテンツ性を持たせることが大切になります。

②一対一のコミュニケーション

こちらは、プールしている人材各々に合わせたコミュニケーションをとっていく場合です。データベースの改善や、今その採用候補者が転職についてどのように考えているのかを確認し、ターゲットの入社欲求を高めることに加えて、転職のタイミングを見計らう目的があります。こちらは個人に合わせて入念な連絡や時には対面であって情報交換するのである程度の工数がかかります。

ですので、一対一の踏み込んだコミュニケーションをとる相手は、採用候補者としても優先度が高い方に絞って行うことをおすすめします。

③イベントで一斉に集める

3つ目に関しては手前2つとかぶる部分も出てくるのですが、プールした人材を一挙に集めて、リアルでの接触を担保して自社への関心を保つことを目的としています。オンラインでのやりとり以上に、対面であって話すことの効果は大きいです。しかし、プールした人材各々と全て個別に会うとなると相当の工数がかかりますので、イベント開催して、一気に集めることはおすすめです。

 

STEP7採用への結び付け方

これまでタレントプールの設計や集客、定期的なコミュニケーションについて解説しましたが、こちらでは最終的にどのように採用に結びつけていくのかのイメージを持っていただければと思います。

今までの流れを徹底して行い、タレントプールに集客した人材の入社欲求を高め、相手の転職のタイミングを把握できたのであればゴールはすぐそこです。

ここからは特別なことはなく最後のひと押しとして「口説く」ことが必要となってきます。営業でいうクロージングの部分になります。直接的な採用イベントへ招待したり、親密な関係になっていれば一対一で口説いても構いません。やるかやらないかの問題になってきますので、思い切って口説いていきましょう。

 

STEP8まとめ

いかがでしたでしょうか?

タレントプールを活用した採用手法について詳しく説明しましたが、一番大切な部分は接点を持った人材の入社欲求を高めることと転職のタイミングを把握するためのコミュニケーションです。地道ではありますが、一度うまくいく流れを掴めるとタレントプール内から次々に採用が可能になり、採用コストも激減、定着率も増加するので是非試してみてください。